鎌倉淳ブログ

旅と日常と、たまに美味しいもの

「鉄道の津波被災」のカテゴリを含む記事

仙台駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う1)

 東日本大震災から2ヶ月が経った。東北地方の鉄道はかなり復旧し、幹線に関しては震災前の状況に近づきつつある。 しかし、太平洋岸の路線に関しては、復旧は遅々として進んでいない。津波被害が甚大だったからだが、その現状はどうなっているのか。2011年5月14,15日に、宮城、岩手の被災地の鉄道の状況を取材してきた。  まずは、東北新幹線で仙台に入る。仙台駅の新幹線ホームは、震災直後の状態からはほぼ完全に...

松島海岸駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う2)

仙台駅近くでレンタカーを借り、三陸自動車道に入る。自衛隊車が列をなしている。三陸自動車道は、すでに被災地の雰囲気が漂う。高速道路も被災していて、ところどころ波打っていたりしている。いまは応急修復されていて走ることはできるが、地震直後は凸凹だったことだろう。 仙石線松島海岸駅。 仙石線は仙台・東塩釜まで再開されているが、松島海岸はまだ不通区間にある。駅舎に入ることはできるが、改札は閉じられている。列...

陸前大塚駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う3)

 松島から、仙石線に沿って北へ向かう。途中、道路に面した陸前大塚駅に立ち寄る。 ホームにはヒビ割れや段差があるが、駅施設には深刻な被害はなさそうだ。このあたりまでは松島湾で、津波被害は比較的少なかったようだ。 が、気になったのが海面の水位である。ごらんのように、防波堤を挟むと、水面と駅の高さがほとんど同じである。海面の水位がこんなにあがるわけはないから、陸地が地盤沈下して、標高が下がってしまったの...

仙石線下り3353S、石巻駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う4)

 陸前大塚をすぎると、仙石線は松島湾を離れ石巻湾に近づく。それとともに、津波被害は一気に深刻化する。野蒜付近の惨状を見たとき、僕は言葉が出なかった。カメラのシャッターを押す気にもなれない。 野蒜をすぎて、少し落ち着いたところで、左手の仙石線の線路上に4両編成の車両が見えた。 どうやら、野蒜駅を出たところで津波被害に遭った下り石巻行き3353Sのようである。3353Sは、ここより少し野蒜寄りの小高い位置で停車...

女川駅 (東日本大震災・鉄道の津波被害を追う6)

 万石浦から峠を越えると、女川である。峠を超えたあたりから、風景は突如凄惨になる。かなり標高の高い地域でも、廃墟とがれきの荒野になっている。野蒜や石巻よりも凄惨だ。目を覆いたくなる。 坂を下り市街地に出ると、女川駅がある。 上が、2010年9月に撮影した女川駅の写真。下が今回撮影したものだ。「女川駅が跡形もなくなっている」というのは聞いてはいた。しかし、これだけ本当に跡形もなくなるというのは、目を...

岩手石橋駅、日頃市駅(東日本大震災・鉄道の津波被害を追う7)

女川から、岩手県の水沢に入ってホテルに泊まる。宮城県のホテルは満室が多いが、岩手県はまだ余裕がある。水沢あたりはたいした被害がないだろう、と思ったら、北上川を渡る橋が通行止めになっている。水沢に限らず、宮城から岩手にかけて、通行止めの橋は少なくない。地盤が動いて橋とずれてしまったのだろう。水沢から盛街道を東へ進み、岩手開発鉄道の岩手石橋駅に至る。ここは、見たところ大きな被害はない。太平洋セメントの...

盛駅、赤崎駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う8)

盛駅はJR大船渡線の終点で、三陸鉄道南リアス線の起点であり、岩手開発鉄道も交わる鉄道のジャンクションだ。大船渡港の奥にあるが、幸いなことに、盛駅は津波被害を受けていない。地面の陥没などは見られるが、見たところ深刻な被害はない。三陸鉄道の車両基地も無事のようだ。しかし、三陸鉄道の駅舎は閉鎖されている。盛駅を発着する南リアス線は、全線が不通で、再開の見込みは経たない。盛駅から大船渡港方面に進むと、たっ...

三陸駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う9)

 三陸鉄道南リアス線をたどる。三陸自動車道で山中を迂回して、まずは三陸駅へ。 三陸駅周辺の集落は越喜来というが、津波でほぼ壊滅している。南リアス線は、このあたりでは高台を走っていて、なんとか数メートルの差で津波被害を免れた様子だ。三陸駅も無事である。 鉄道高架のすぐ近くまで浸水しているので、文字通り間一髪である。駅施設はそれほど大きな被害は見えない。 越喜来から、南へ進む。隣の集落の泊周辺では、南...

甫嶺駅(東日本大震災・鉄道の津波被災を追う10)

甫嶺駅。 津波は築堤を乗り越えて、線路を流している。  駅の待合室に、津波の予測図が貼られている。これを見ると、被害予測と現実の被害は、驚くほど一致している。つまり当地ではこの程度の津波は予測されていた災害なのだが、いくら予測されていても、現実に起こるという「現実感」を感じていた人は少なかったのではなかろうか。 待合室から海を望むと、鉄道築堤より海側はほぼ壊滅しているのがわかる。 しかし、鉄道築堤...

陸前高田駅 (東日本大震災・鉄道の津波被災を追う11)

 今回取材した中で、もっとも被害が激しかったのが、陸前高田市である。大船渡市から三陸自動車道経由で街にはいると、その景観は壮絶すぎて息が止まる。街が丸ごと失われているのである。 大船渡市や石巻市は、無事なエリアと被災エリアの差に愕然としたが、陸前高田にはそういう区別はほとんどない。都市がほぼすべて津波に沈んでいる。津波の高さが、他の街とは段違いに高かったようで、ビルの4階くらいまで水に埋まったよう...

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