鎌倉淳ブログ

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2017 04/19

サンマリノの失われた登山鉄道(サンマリノ紀行4)

イタリアのリミニからサンマリノへは、かつて鉄道が敷かれていました。といっても運行されていたのはごく短期間で、7年ほどに過ぎません。

鉄道を敷いたのは、ムッソリーニ政権下のイタリアです。1927年、イタリアとサンマリノの間で鉄道敷設の契約が交わされ、全額がイタリアの負担でリミニ・サンマリノ間に鉄道が建設されました。

サンマリノ登山鉄道地図

開業は1932年。総延長32km、軌間950mmのナローゲージの登山鉄道です。しかし、1944年のイギリス軍によるサンマリノ爆撃で破損され、運行を中止、普及せずそのまま廃止となっています。

第二次世界大戦でサンマリノは中立でしたので、イギリスに爆撃される謂われはありません。実際、いわゆる誤爆だったようです。しかし、これにより、小国の貴重な登山鉄道は永遠に失われてしまいました。

サンマリノ市街地の外れに、かつてのサンマリノ駅跡があります。現在は駐車場になっていますが、少し幅の広い、でも細長い敷地は、鉄道のターミナルの雰囲気が残っています。

サンマリノ駅跡

その片隅に、車両が一両だけ保存されています。これが当時の登山鉄道で使用されていた車両です。車両の向こうにはトンネルが続いています。

サンマリノ鉄道車両

この鉄道が現存していれば、リミニからサンマリノへを結ぶ貴重な観光資源になっていただろうと、惜しい気がします。サンマリノ市民にもそう思う方がいるらしく、2012年に軌道の一部(800m)が復元されました。復元区間の運行状況はわかりませんが、訪れたときには、乗れるような雰囲気はありませんでした。

戦後、サンマリノは鉄道の復旧をあきらめ、かわりにロープウェイを敷設しています。サンマリノ市の麓にあるボルゴ・マジョーレという街を結ぶ索道です。

サンマリノロープウェイ

ロープウェイが開業したのは1959年で、当時は住民と観光客を運ぶ交通手段でした。しかし、モータリゼーションが進んだ現在は、住民はバスか自家用車を使うようになり、ロープウェイは観光用になっているようです。

2017年春現在、ロープウェイは運休中でした。設備をリニューアルし、車両も更新したようです。4月22日には運行再開と告知されていましたので、この夏はサンマリノでロープウェイを楽しめるようです。

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