鎌倉淳ブログ

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2017 11/01

幼稚園を受験した

我が子と幼稚園を受験した。

といっても、たいそうな話ではなく、私が住む世田谷区は、保育園ばかりか幼稚園も不足していて、受験しないと、どこにも入れない。幼稚園に子どもを入れたければ、受験をするほかない、というだけのことである。

世田谷区の幼稚園の数は多い。私の自宅から通えそうな範囲で、ざっと数えただけで10以上の幼稚園とこども園がある。最初は、それだけあれば、どこか入れてくれるだろう、そもそも幼稚園なんて、選ばなければどこか行けるだろう、なんて考えていた。

しかし、これは間違いである。幼稚園の数も多いが、子どもの数も多いため、幼稚園は不足しているのである。下手すると、幼稚園浪人が待っている。

幼稚園イメージ
(イメージ写真)

どの幼稚園が我が子を預かってくれるのか。私たち夫婦は、6月頃から2歳児を抱えて、幼稚園の見学会やら、体験授業などを受けてきた。そこで知ったのは、「幼稚園」と一言に言っても、園によってずいぶん雰囲気やら、教育内容やらが異なる、ということである。

通える範囲で人気が高そうなのは3園。エリート教育で有名な園と、モンテッソーリ教育で知られる園、そして大学付属の園である。

それ以外に、通える範囲に「普通の園」が7つか8つあるのだが、そうした「普通の園」でも、雰囲気はそれぞれ違う。たとえば自衛隊の官舎に近い園は、保護者もそれっぽい人がいて、国家公務員の官舎に近い園も、しかりである。

繁華街に近い園の子には、下町っぽい雰囲気があるし、一種住居専用地域にある園は、少しこぎれいな人が多い気がした。



人気校は、もう本当に、保護者がきちんとしている。願書をもらうときの行列で、きちんとスーツを着てコートを脱いで手に持ち前を向き、間違ってもスマホをぷちぷちなんてしていない。

みんなきれいに前を向いて、行列が進むのを静かに待っている。「え? そんなの当たり前だよ」という方もいるだろうが、私は、願書をもらうためだけに、スーツを着た人を20分も30分も立って並ばせるという、その幼稚園の方式に慣れなかったし、「こんな園に入ったら、保護者づきあいが大変そう」と思わずにいられなかった。

とはいえ、一番の問題は、親の付き合いではない。子どもが幼稚園できちんとやっていけるかどうか、である。向いていない幼稚園に入ったら、後が大変だ。

当初は、3歳児に「向き不向き」もないだろう、と思っていたが、そんなことはない。

たとえば我が子は机に長く座るのは苦手だが、幼児教育に力を入れるエリート幼稚園では、きちんと机に座ってお勉強ができないといけない。となると、我が子がエリート幼稚園に仮に入れたとして、長く座っていられないと、お友達から仲間外れにされたりする可能性がある。先生だって、そういう子には冷たいかもしれない。

幼い子どもはときに冷酷なこともあるし、先生は聖人ではない。



となると、落ち着きのない我が子でも、きちんと預かりますよ、という幼稚園のほうがいい。しかし、そういう園は多くない。高き幼児教育の理想を掲げていても、実際の多くの園は、なるべく手のかからない子を預かりたがる。「机に座れ」と言えばおとなしく座っている子を幼稚園側が好むのは、仕方のないことである。

結局、我が子は、地域のなかではそれほど人気のない、Aという幼稚園を選んだ。A園では、お勉強は基本的にせず、遊びに力を入れている。施設は古く、園庭も狭い。お受験園や、モンテッソーリ園、大学付属の園とは真逆である。最近は、幼児教育の重要性が叫ばれているので、こういう園は人気がない。

人気がないからか、入園時に考査で子どもを選ぶことをせず、いろんなタイプの子どもを幅広く受け入れていた。私は説明会に行かなかったが、参加した妻によると、我が子にも似た、落ち着きのない子も通っていて、ここならやっていけそう、とも思ったそうである。遊んでばかりいるからか、子どもの表情も明るいという。そのため、この園を第一志望に決めた。

もちろん、幼児教育に力を入れている園に入れれば、理想的だとは思う。しかし、親の理想を子どもに押しつけても、うまくいくとは限らない。大事なのは、その子にあった選択である。



東京の幼稚園は、11月1日が一斉入試日である。そのため、併願はあまりできない。通える範囲で併願できそうな園を探すと、Bという人気園のひとつと、考査の時間帯がずれるCという普通の幼稚園、そして入試日が異なる大学付属のこども園があるくらいだった。

人気のB園は、10月中に事前面談を行い、11月1日は朝早く願書を出すだけなので、他のほとんどの幼稚園と併願できる。そのためか倍率も高く、例年2~3倍になるという。人気園だけに、落とした子が別の園に拾ってもらえるよう、こうした併願可能な日程にしているのかもしれない。

事前面接に参加させてもらったが、我が子は雰囲気になじめず、先生について別室に行くことすら嫌がるので、まず無理と思った。願書は出すだけ出したが、今年も倍率は2倍程度あったようで、結果は当然、不合格だった。まだ2歳だというのに、人生最初の受験不合格である。世の中は厳しい。



11月1日には、第一志望の幼稚園を受け、試験時間をずらせそうなC園にも願書を出すだけ出した。両方落ちたら、11月4日に大学付属のこども園を受けるつもりだった。

さいわいなことに、第一志望の園はほとんど先着順のような形で、我が子を排除せずに受け入れてくれた。面談をするにはしたが、意思確認と、キリスト教の幼稚園だが問題はないか、といった程度のことだった。

園長と面談したら、隣の部屋に会計係がいて、入園金を払うという流れになっている。他園のように「考査」から時間をおいて「発表」という手順を踏まない。つまり、「落とす」ということを想定していないような入園考査であった。

こうした園は、近所では数少ない。人気が高くない園だからこそのシステムにも思えたが、受ければほぼ確実に入れるというしくみは、ありがたかった。



これで、4~5ヶ月かかった、幼稚園受験がようやく終わった。エリート校への「お受験」とは違う、「近所の園にただ入りたいだけ」の平凡な受験だけれど、それなりに大変だった。

いまは、来年4月から我が子が幼稚園に行けることに、ただただ感謝している。

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