鎌倉淳ブログ

旅と日常と、たまに美味しいもの

2007 10/23

再読・時刻表2万キロ

故宮脇俊三の名著、「時刻表2万キロ」を再読してみた。
脱稿が1978年だから、もう30年も前の本である。

鉄道紀行文の嚆矢であり、また最高峰の作品だろう。このあと、幾多の鉄道紀行文が世に出たかわからないが、「時刻表2万キロ」を越える作品はない。

僕の手元にあるのは1981年の文庫第5版である。小学校5、6年のころ購入したのだろう。定価は380円である。

27年の歳月を経て読み返してみると、当時とはちがった印象がある。まずどうしてこんなに文章が巧いのか。少年の頃は何気なく読んでいたけれど、いまこうして、ものを書く立場になって読み返してみると、当時と今とでは、文章に対する自分の感受性がまったく異なることに気づかされる。

少年時代は、「この人、文章巧いなあ」なんて思わなかった。ただただ、「宮脇しゅんぞーの本はおもしろい」と無邪気に読んでいただけである。

しかしいま、この本を読むと、宮脇氏の文章の巧みさには舌を巻く。

基本的に、紀行文を書くのは難しい。非常に難しい。


どうしても、「どこに行った、次に何をした」という風に旅程を羅列してしまいがちで、それだけでは読者をひきこめない。旅程とエピソードと著者のバックグラウンドの発露がバランス良く織り込まれないと、いいものはできない。それができる人こそが「作家」であり、できない人は「作家」とは呼べない。


かくいう僕も、自分の旅の記録を紀行文にまとめようとして、何度も失敗している。書いても書いてもつまらない。


読んでいるうちに、ふと思い立った。


いったい、僕は日本の鉄道にどれだけ乗ったのだろう?


「時刻表2万キロ」は、宮脇氏による「国鉄全線乗車記」である。その後、「国鉄完乗」はブームになり、国鉄が「チャレンジ2万キロ」などというキャンペーンまで行ったほどだ。僕も小学生の頃参加したが、途中であきらめ、それっきり、「全線完乗」なんて思いもしなかった。

で、今日、数えてみた。あとどれだけ残っているのだろう?

北海道
・留萌本線
・札沼線

東北
・石巻線
・仙石線
・左沢線

関東
・内房線
・外房線
・東金線
・武蔵野線

中部
・飯山線
・身延線
・篠ノ井線
・大糸線
・信越本線
・飯田線
・高山本線

中国
・山陰本線
・岩徳線
・美祢線
・宇部線

九州
・小野田線
・後藤寺線
・日田彦山線
・筑豊本線
・篠栗線
・筑肥線
・長崎本線
・大村線
・久大本線
・豊肥本線
・肥薩線
・吉都線
・指宿枕崎線
・日豊本線
・日南線

乗ったかどうか覚えてない線、区間乗車だけの線も含めるが、
上記35線であった。

北海道・東北は少なく、中部と九州に偏っている。僕の旅行の嗜好を反映したのだろう。基本的に、僕はあまり九州に興味がなかった。関西地方・四国地方がゼロなのは、大阪に住んでいたときに、意識的に全線乗ったからだ。中国地方も、山口県以外は片づいている。

ま、これをいますぐどうしようということもないけれど、その気になればすぐできそうですね。

海外に出るのが億劫になったとき、やってみましょうか。



つか、オタ丸出しですね。今日は。

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