鎌倉淳ブログ

旅と日常と、たまに美味しいもの

2010 05/08

世界最北端の町

5月5日にNHKで放送された「世界で一番北の町」という番組が、なかなかおもしろかった。

世界最北端の町、ロングイェールビーンを紹介するルポルタージュである。(NHKでは、ロングイヤービエン、と英語読みであった)。

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(写真はNHKホームページより)

ロングイェールビーンや、それが立地すスヴァールバル諸島は、地球温暖化観測の拠点になっていて、最近有名になってきた場所である。観光地としてもそれなりに知られている。

ただ、NHKのルポは、そういう観光や地球温暖化にはあまり触れずに、この地域の置かれた特殊な政治的立場に焦点をあてたのが優れていた。

この地域は、ある条約(スヴァールバル条約)の加盟国民なら、ビザなしでも住んで働くことができる、という、世界でも希有な町である。1年の半分は太陽が見れないような極北の地ながら、それでも住人がいるというのは、そういう理由による。戦争で国を追われたセルビア人や、ノルウェイ人と結婚したが本土には住めないフィリピン人女性などが、この番組では登場する。

こういう人の話は興味深いし、観光で訪れてもなかなか知ることのできないことである。景色だけを撮影する旅番組とは違った奥行きが感じられた。

ただ、難を上げると、あまりにも極北の辺境ぶりを強調しすぎている部分であろうか。前述したように、ここはメジャーな観光地であり、スカンジナビア航空系列のリゾートホテルがあったりするなど、拓けた場所である。が、そういう事実は出てこない。ひたすら、世界の辺境ぶりばかりが、強調されていたのは、ちょっと残念である。(まあ、辺境なのは事実なのだけれど)。

番組を見る限り、日本人など誰一人いなさそうなのだが、調べてみると、少なくとも過去に住んでいたことはあるようだ。大学だってあるしね。

それにしても、以前、同番組シリーズで取り上げられた、世界最南端の島(プエルト・トロ)に比べると、よほど自然環境が厳しいのに、町のインフラがしっかりしていることには驚かされる。ノルウェーの国力なのだなあ、と思わずにはいられない。

余談だが、この近くにはロシア人ばかりが住む村があり、そこからヘリで北極点に行くツアーがあるらしい。

言うまでもありませんが、カネさえあれば、北極点に行くこと自体は素人でも可能です。さらに体力と装備と度胸があれば、歩いて行くことも可能です。

英文ですが、ガイドブックも出ています↓
Spitsbergen, Svalbard, Franz Josef Land, & Jan Meyen (Bradt Travel Guide)

日本語で紹介している本はこれ。
一生に一度だけの旅 世界のベストシーズン&プラン


(以下、NHKの番組紹介。5月中には、あと数回放映されるので、興味のある人にはお勧めします)

プレミアム8<紀行> 世界一番紀行 「世界で一番北の町~ノルウェー」
北極点に近いスバールバル諸島。ここに世界で一番北の町がある。ビザなしでも自由に働け、住むことができるフリーゾーン。町にはどんな人間模様があるのか?旅人が体験。
ノルウェーの首都オスロから北へ約2000kmのスバールバル諸島に、ロングイヤービエンという町がある。北緯78度13分、定住人口をもつ町としては世界最北である。ノルウェー領だが、国際条約により、ビザなしでも自由に働け、住むことができる。さまざまな人々が、さまざまな理由で、海を渡り、この最果ての町に暮らす。人々はなぜ、この極北の町を選んだのか? どんな人間模様があるのか? 旅人が町の暮らしを体験する。

NHK番組紹介HP

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