鎌倉淳ブログ

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2010 12/31

タイ国鉄 南本線(2010年マレー半島鉄道旅行記1)

バーンスー-パダン・ブサール 974km

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タイ国鉄は、これまで北本線や東本線などに乗っていて、距離ならばすでに半分程度は乗車している。それもあり、将来の完乗を視野に乗り始めていくことにする。といっても、幹線は乗りやすいが支線は時刻表すらよくわからない状態なので、本気で乗るならば、かなり手間はかかりそうである。

南本線は、タイ国鉄の最長路線。実質的な起点はバンコクのホアランポーン駅で、そこから北線を7キロほど走ってバーンスーで分岐する。南部最大の都市ハジャイを経て、マレーシア国境のパダン・ブサールまで結んでいる。全線を走る列車は1日1往復のみで、この列車はマレーシアのバタワースまで直通する。僕もこの列車に乗車した。

牽引するのは黄色いディーゼル機関車で、その後ろに荷物車、2等寝台車(3両)、食堂車、2等寝台車(3両)、1等寝台車(1両)と8両の客車が連なっていた。僕が乗ったのは2等寝台車で、中央に通路があり、左右にボックス型の座席が対面式に並んでいる。形状は日本の電車三段式寝台と同じで、寝台はたたまれて天井にしまわれている。

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こんな器用な車両は日本製だろうと思って銘板を見ると、韓国の大宇重工業製だった。1996年の製造とある。大宇重工業はアジア通貨危機で他企業と統合されてしまい、現在は現代ロテムという会社になっている。

バンコク近郊は高架工事なども進められているが、現状は昔ながらの地上路線で、民家の軒をかすめながら進んでいく。ナコーンパトムをすぎたあたりから、民家は減り、田園が広がるタイの田舎の風景に。遠くにミャンマー国境の山脈も見える。
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海岸に沿って走るが、海が見える区間は少ない。この国際列車では、海岸沿いは夜になるので海は見えない。

タイ国鉄は線路幅1000ミリの狭軌で、最高時速は100キロだそうである。しかし、南線は1990年代より日本の援助により軌道改良が行われており、路盤がしっかりしているようで揺れも少なく速度も安定している。この列車の表定速度は約57キロであり、これは日本の単線区間を走る特急と較べてもそれほど遜色はない。

日が暮れた後、食堂車に行ってみる。かなり古い車両で、クリーム色の化粧板が壁一面に貼られている。食事を楽しむというよりは機能的な軽食堂という雰囲気で、金属のテーブルには小さな傷がたくさん付いている。酢豚とご飯を注文したが、それほど美味しくもない。窓の外は真っ暗で、車窓を楽しみながらの食事というわけにもいかない。食堂車にしてはちょっと侘びしい。

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一晩走り、夜が明けるとハジャイに着く。ここでほとんどの乗客が降りてしまい、この先国境区間へ行く客は少ない。列車もほとんどが切り離されてしまい、客車2両だけがパダン・プサールへ運ばれるだけである。

国境駅は、ホームに隣接した駅舎にイミグレーションがあり、乗客は荷物を全部持って手続きをする。とはいえ、荷物を車内に置いて検査逃れをすることも可能だし、極論すれば国境審査を受けないことも不可能ではなさそうだ。

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タイ・マレーシア国境は、かなりおおざっぱであるが、それだけ平和なのだろう。

タイ鉄道旅行

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