鎌倉淳ブログ

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2012 10/03

ジェットスター・ジャパンGK117便搭乗記

日本に就航した格安航空会社LCCが直面しているもっとも困った問題は、成田空港の「門限」ではないでしょうか。成田空港で滑走路を使用できるのは23時までという制限です。

成田空港を利用する初めてのLCCであるジェットスター・ジャパンは、最初この問題を軽視していたようです。「門限といったって、遅れても着陸くらいはさせてくれるでしょ」と甘く見ていたわけではないでしょうが、就航時に「成田空港22時20分着」のフライトを設定していました。新千歳を20時40分に出るGK118便です。



飛行機では40分くらいの遅延は起こりがちであり、LCCならば日常茶飯事です。したがって、航空ファンの間では「GK118便は遅延したらどうするのだろう?」とダイヤ発表直後から話題になっていました。なぜなら成田の「門限」は、長い長い歴史の積み重ねで設定されてきたものであり、「遅れても着陸くらいはさせてくれる」ような甘い制限ではないからです。そのため、既存の航空会社で成田に22時以降に着陸するダイヤを組んでいる会社は一つもありません。

「長い長い歴史」については、ここでは省略しますが、とにかく成田の門限は1分の遅刻も許容しないというのが建前です。案の定、というべきか、GK118便は就航初日から門限に間に合う見込みが立たずに欠航。その後も欠航を繰り返しました。

まもなく、GK118便はダイヤが20分繰り上げられ、成田到着は22時となりました。それでも遅延の許容時間は60分。「門限欠航」は減ったものの根絶には到らず、欠航をしないまでも、時間ギリギリに着陸するフライトが続出。通常ではありえないような「高速運航」で新千歳からすっ飛ばすフライトも見受けられ、燃費の悪そうなオペレーションになっています。

その注目のGK118便と、新千歳で折り返しで同便になるGK117便に乗ってきました。2012年9月のある週末です。ちなみに、チケットは就航記念運賃で予約した「1円チケット」です。予約手数料が200円かかり201円というのが成田-新千歳の総額です。

まず、GK117便に乗るために成田空港へ。地道にアクセス特急を利用します。成田から新千歳まで201円なのに、成田までスカイライナーやリムジンバスを使う気はしません。

16時50分空港第二ビル駅着。GK117便の出発は18時10分なので、ちょうどいい時間です。で、さっそくジェットスターのカウンターへ。9月12日にできたばかりの真新しいカウンターで、広々としています。



ウェブチェックインは済ませてきたのですが、荷物を預けるのでカウンターに並びます。行列も少なくスムーズ。カウンターで重さを量りタグを付けてもらった後、自分で荷物のセキュリティチェックを通して、そのままベルトに載せて預けます。カウンタースタッフは荷物を持ち運びせず、客に運ばせるわけです。こういうシステムは新鮮でした。ちなみに、手荷物料金は1000円。手数料込み運賃201円の5倍です。

カウンターで、GK117便は定刻かどうか尋ねたところ、はっきりした答えがもらえませんでした。どうも、カウンターのスタッフは慣れておらず遅延状況がわからない様子。結果的には大きく遅延していたので、できればカウンターで遅延状況くらいは教えてもらいたいところです。

定刻に間に合うように国内線セキュリティチェックを抜けたところで、ようやく遅延の案内が放送で流れました。新しい出発時刻は18時40分とのことで、30分の遅延です。とはいえ、国内線の出発待合室は快適なので、座って待っていればそれで済みます。

18時20分頃から優先搭乗開始。列にびっちりと並ばされ、バス乗り場へ誘導されてバスを待ちます。バス乗り場は工事現場のような仮設の場所。なんというか、コストを削減しているというか、「よくこんなところにわざわざLCC用のバス乗り場を作るなあ」と妙に感心するような場所です。既存の施設を使った方がよほど安上がりに思えます。



バスで搭乗機の前まで行き、機内の準備ができるまでバス車内で待機。大手航空会社なら、機内の準備ができてからバスを走らせると思うのですが、LCCは違います。LCCは、「客を待たせることで機材運用の効率を上げる」という方法を取っていることが実感できます。

それにしても、大型機がひしめく成田において、A320は小さく見えます。7分ほど機体の前で待機した後、18時48分に搭乗開始。



内部は単通路で、3列×3列のシート。シートピッチはたしかに狭いですし、リクライニングもあまり傾きませんが、1、2時間なら問題なさそうです。搭乗者数は120人程度。ざっとみて7割程度の搭乗率です。混雑していないので、シートピッチも気になりません。



18時50分スポットアウト。40分の遅延です。しかし、この後、離陸までとても時間がかかります。成田の着陸ラッシュの時間帯に入り、滑走路がなかなか空かない様子。ようやく離陸をしたのは、19時25分でした。スポットアウトから離陸まで30分以上もかかるのでは、航空会社も大変だなあ、と同情します。

離陸して30分ほどで、機内販売開始。メニューを見てみますと、ドリンク類が200円、ポッキー350円、ビールが450円と、ややお高め。先日乗ったスカイマークが地上とあまり変わらない値段で機内販売をしていたのとは対照的です。試しにコーヒー200円をオーダー。予想してはいましたがインスタントで、UCCのインスタントコーヒー「THE BLEND 114」のスティック。同様のものをスカイマークは100円でした。味はもちろん同じですが、目分量で入れているせいか、若干濃い印象です。



トイレものぞいてみます。さすが新造機だけあって、トイレはとてもきれい。これは文句ありません。



飛行機のスピードは速く、あっという間に高度を下げて、着陸態勢。20時37分にランディング。成田の離陸から新千歳の着陸までなんと72分。速いなあ。スポットインは20時43分。定刻は19時50分ですので、53分の遅延です。こんなに飛ばしたのに、遅延は13分も拡大してしまっています。結局、成田空港の混雑が激しすぎて、ジェットスターの思うとおりの運航は難しいようです。

新千歳ではボーディングブリッジを使います。ボーディングブリッジで撮影をしていたら、スタッフから速く歩くように促されました。折り返しのGK118便に乗客がすぐそこまで来ていて並んでおり、降機客が去らないと先へと誘導できないようです。それにしても、もう乗るのですね。早い。

ちなみに、公式記録をみると、この折り返しGK118便は47分の遅延で出発し、成田空港に22時47分到着だったとのこと。ギリギリで門限に間に合ったようです。

受託手荷物のピックアップはきわめてスムーズで、のんびり最後に着いたら、すでに自分の手荷物が回転台のベルトコンベアの上にありました。このスピードには感動。



GK117便は約1時間も遅れましたが、想定の範囲内で、おおむね快適なフライトでした。

続いて、折り返しのGK118便については、次のエントリに続きます。

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