沖縄県営鉄道をご存じでしょうか。戦前、那覇を中心に沖縄本島3方向に路線を延ばしていた鉄道です。太平洋戦争の沖縄戦で破壊され、いまは残されていません。
その沖縄県営鉄道を模した遊覧鉄道があります。ネオパーク沖縄の「沖縄軽便鉄道」です。沖縄で唯一の鉄輪式軌道です。

ネオパークオキナワは、「名護自然動植物公園」が正式名称です。熱帯地方の動植物を保温なしに飼育している公園です。

沖縄軽便鉄道は、それを見て回るためのアトラクションです。沖縄県営鉄道で最初に導入された機関車を全長1.2kmの線路を走る園内一周ガイド機関車として再現したそうです。
これが、その機関車。

独ヘンシェル社製B1型タンク機関車で、当時の4分の3のスケールです。これが、沖縄軽便鉄道1号機です。復元されたのは外観だけで、実際は第三軌条で走る電気機関車です。
トロッコに乗って出発。園内一周の旅に出ます。

途中に鉄橋があったり、ジャングルっぽいところを進みます。運転手の案内アナウンスを聞きながらの、20分の旅です。



最後、車庫が見えましたが、そこにはD51が。もちろん、D51が沖縄を走ったことはありません。

さて、沖縄ではいま、鉄輪式列車による縦貫鉄道の計画が進んでます。那覇から普天間基地跡を貫いて、名護に至る壮大な計画です。実現するにしても、普天間基地の返還後の話なので、いつになるのかわかりません。
往路、那覇空港から沖縄自動車道に入るまで1時間もかかるほど、沖縄の渋滞はひどいです。それを解消するために、沖縄縦貫鉄道は、ぜひ実現して欲しい。
そんなことを考えながら、トロッコに揺られていました。