日本最南端はどこだ?(2009年八重山紀行10)

一般人が行ける日本の最南端は、波照間島である。いままで、東西北端は訪れたことがあったが、最南端だけは未達だった。そのうち行こう、と思っていたが、何しろ波照間は遠い。そう簡単に行ける場所ではない。そのため、先延ばしにしていたら、今日になってしまった。

波照間へは、石垣島から高速船で1時間ほどである。所要時間はそれほどでもないのだが、八重山の他の離島と比べて船便が少なく、しかも欠航が多い。そのため、計画が立てにくく、日程に余裕のあるときしか、行きにくいのである。

小浜島から帰った翌日、朝8時20分の波照間海運の船に乗る。今朝は満席で、キャンセル待ちでようやく乗ることができた。波照間へは、他に安永海運の船が運航しているが、こちらは貨物船の扱いで、12人しか乗れない。見れば普通の船で100人くらい乗れそうなのだが、それが定員12人になっているのは、離島航路特有の大人の事情らしい。細かく書くと叱られそうなので、これ以上知りたい人はメールください(笑)。

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さて、欠航が多い波照間航路だけあって、今朝も波が高い。高速船で揺れに揺れて気分があまりよくないが、ともかく波照間に着いた。港は白くきれいで、太陽がとても眩しい。

レンタルスクーターを借りて、日本最南端の地を目指す。小さな集落がある他は、ひたすらサトウキビ畑ばかりである。山も丘もないのっぺりした島で、空が高い。スクーターで走るには極めて気持ちいい場所である。
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集落から10分ほどで、最南端にたどり着く。これが日本最南端の碑であろうう。
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が、地図を見ると、最南端は、若干位置が違う気もする。



岬のようなはっきりした場所ではないので、どこが最南端かを見定めるのは難しい。最北端は宗谷岬、最東端は納沙布岬、最西端は西崎、というが、最南端だけは岬ではない。これは、小さな発見であった。まあ、最南端の碑は、「だいたいこのあたりが最南端さぁ~」という、大雑把なものであった。

最南端の碑、と思っていた碑もよく見ると「日本最南端平和の碑」と書かれている。ここが最南端、だとはどこにも書いてない。

この平和の碑の少し南に、「日本最南端の碑」がある。その北に、日の丸の描かれた台とセットになっている。南の海から来た人に(そんな人がいれば、だが)、「ここから先はニッポンですよ」と、伝えているようである。

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ただ、この先にも海岸は延びているので、正確にはここが最南端ではない、ということに変わりない。見たところ、人が徒歩で通常行ける範囲での日本最南端は、この碑文の西南方向にある舗装道路である。おそらく、この写真のあたりが、本当の「日本最南端」に最も近い場所だろう。
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まあ、細かいことはどうでもよい、とお思いかも知れないが、東西南北を全て制覇した!というには、この碑を訪れただけでは若干不安なので、いちおう西南にある道路も行っておく。これで、間違いなく、日本の東西南北端制覇である。

他に、波照間には見どころはない。星を観測する展望台などはあるが、いまは昼間である。本当は、ここで1泊したいのだが、残念ながら今回は日帰りの予定である。天気が晴れるかどうかもわからないのに星を見るために泊まる気もしなかった。

ひとつ、波照間の廃墟もご紹介。空港である。波照間には空港があり、かつては石垣発のJTAの定期便も運航していたが、現在は廃止されている。そのため、現在、この空港に離発着する飛行機はほとんどない。わずかに、チャーターフライトや、緊急用の飛行機だけが飛来するようである。ターミナルは、しっかりと閉鎖されていた。

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ただ、駐車場にはクルマがあり、空港の事務所には人気があるので、空港自体は存続しているようだ。それにしても、飛行機のこない空港事務所に勤務している人は、毎日何しているのだろう?

最後に訪れたのはニシハマビーチ。ここはとても美しかった。ここには夏に滞在してみたいな、と思う。とても素敵な夏休みになりそうである。
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