みどり口-みどり中央 1.3キロ

以前、広島に行ったときにアストラムラインに乗り、路面電車も全部片づけて、これで広島県は終わり、だと思っていた。が、時刻表をよーく見ると、瀬野あたりに小さな私鉄の記号が。え?これなに? と思ってみたら、スカイレール、なるわずか1キロちょっとの私鉄。こんなの、いつのまにできたのだろう?
調べてみると、1998年に開業していて、近くの住宅地への足の便として不動産会社が作ったものらしい。写真を見ると、ロープウェイみたいで、「これは鉄道とは言えないのでは?」と思ったが、時刻表に載っているのだからしかたがない。乗らねばならない。
水島臨海鉄道に乗った後、延々と山陽本線の普通列車で瀬野駅。スカイレール基点のみどり口駅は、ここに隣接している。
どうみても、ロープウェイである。
が、ロープウェイとは違い、懸垂式のモノレールの一種だという。モノレールと違うところは、モノレールは自力走行するが、これはワイヤロープで動かすのが基本という点。ただし、駅構内はリニアモーターが駆動するという。よくわからないが、まあ、モノレールとロープウェイのあいのこ、と思っておけばいいようだ。

ホームに上がると、もう入線していて、先客が10人ほど。椅子が8席あって、それが全部埋まっていて、2人立っている。
発車すると、ぐんぐん勾配を登っていく。眼下に住宅街が広がる。広い邸宅ばかりである。広島もこのあたりまで来ると、土地が安いんだろうなあ、と思うが、これだけの家に住んでいる人なら、みんなクルマ持っているし、なんでわざわざこんな変な乗り物作ったのだろうか? と思わないでもない。
終点みどり中央。スカイレールを降りた人たちは、あっという間に住宅地に消えていき、静かな夕闇が街を包んでしまいましたとさ。