日田彦山線

城野-夜明 68.7㎞

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日田彦山線は、小倉から筑豊地方を縦断して大分県の日田に至る路線である。これまでに部分的には乗っているが、今回全線に乗り直す。

リレーつばめを久留米で降りて、久大本線の普通に乗り継ぎ、夜明に着く。「夜明」とはいい名前の駅だと思う。が、小さな無人駅である。駅舎だけは真新しい。2010年3月にできたばかりだという。

駅舎は新しいが、ホームは古くさく、昭和の香りがする。駅の裏はすぐ農地で、新緑の柔らかな風に草の匂いが混じり合っていた。

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やってきた列車は、キハ147の2連。といっても、後方車両には客はゼロ。列車は、筑後川の上流を釈迦岳の分水嶺に向かって登っていく。棚田が絞られるように小さくなると筑前岩屋駅。山間の風情のある駅で、出るとすぐに長いトンネルを抜ける。分水嶺を越えると彦山で、赤い円柱の神社風の駅舎が、往時の繁栄を偲ばせる。この、夜明から彦山に至る区間は、なかなか引き込まれる車窓風景であった。

彦山から二駅で添田。ここからはかつて日本一の赤字線だった添田線が分岐していて、25年前に乗りにきた。でも記憶はさっぱりない。添田駅の構内には、いまだに添田線の跡があり、途絶えた線路も残されている。が、それを見ても何一つ思い出さない。印象のない路線だったのだろう。

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その二つ先が豊前川崎。ここからは上山田線が分岐していた。これも昔乗ったし、分岐の跡も残っているが、当方の記憶がない。現在の日田彦山線は、何ごともないように淡々と走り去っていく。

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その二駅先が田川後藤寺。いったんここで降りて、後藤寺線に乗り、新飯塚まで往復する。それは別項で書く。戻ってきて1時間後の小倉行き列車に乗る。またキハ147の2連であるが、先ほどよりは混んでいた。

香春で旧添田線と合流。ここも広い構内の駅だった。炭鉱が全盛時代の余韻をよく残しているが、現在はそのほとんどが草むしている。色あせた駅の東屋が、昔の面影を伝えている。

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採銅所という鉱山的な名前の駅は、色あせた日本家屋で、目を奪われる。

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金辺峠を越えると、もう北九州市である。少しずつ家が増えてきて、大都市の郊外の雰囲気になる。夜明駅のあの懐かしい草の匂いがウソのようであった。

城野で日豊本線と合流し、列車はそのまま小倉まで直通する。

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