須坂-屋代 24.4km

長野電鉄長野線を途中の須坂で降りる。支線にあたる屋代線は、ここから出ている。
屋代線は、経営が厳しい。千曲川の右岸に沿って走る路線で、松代のような観光地も経由するのだが、路線が長野市に向いていないのである。松代から長野市内にはバスのほうが便利で、この屋代線を利用する人は少なかろう。現在、存廃問題も浮上しているという。
またも冷房車のない、旧日比谷線車両である。うだる暑さのなか、ガラガラの2両編成は須坂を出た。
途中、木造駅舎の駅を次々と発着していく。どの駅も風情がある。長野線も同じようなものだったが、こちらは路線が寂れている分、さらに情緒はある。

が、とにかく乗客は少ない。そして暑くてうんざりする。これでは観光どころではない。
現在、長野電鉄屋代線では、乗客増のための実証実験をしているという。本数を増やし、パークアンドライドなどの施策を講じているのだという。しかし、このくそあつい列車に、しかも時間がかかる列車に乗る人は、高校生くらいしかいないだろうと思う。
40分ほどで、終点屋代に着いた。接続するしなの鉄道の車両が、とても近代的に見える。