あおば通-石巻 50.2km

仙台に一泊して早朝の仙石線に乗る。週末の朝の電車だったのでガラガラだった。車両は205系である。国鉄時代に製造が開始された系列だが、ステンレスはまだきれいで、古さを感じさせない。もともとは埼京線あたりで走っていた車両が、数年前に仙石線に回されてきた。
あおば通駅からしばらくは地下を走り、陸前原ノ町からは地上を走る。地上区間は、大都市の近郊の下町という風情で良い。さらに高架に入り本塩釜。そして単線になり、松島を眺めつつローカル区間に入っていく。車窓の移り変わりが激しく、楽しめる路線であった。
ロングシート車両は景色を見るのに向かないとされるが、車内が空いていると、パノラマのように外を眺めることができる。205系の広い窓もよい。最近の車両のように遮光ガラスになっていないから、きれいに外を楽しめた。
ところで、仙石線は駅が多い。そのため、とにかく電車が遅い。石巻までわずか50キロの距離だが、普通列車で1時間20分以上もかかる。A快速でも1時間5分ほどだが、これは1日7本しかない。
もっと快速を増発できないのか、と思っていたが、乗ってみてわかったのは、途中に待避駅がないことだ。これでは、快速を頻繁に運転することはできない。陸前原ノ町と多賀城と東塩釜に待避設備があれば、もっと快速を頻発できるのに、と思うが、そういう投資をJRはいまさらする気はないのだろう。