発売されるのかされないのか心配された冬の青春18きっぷが、ひとまず発売されるようだ。
青春18きっぷの発売について(JRグループ)例年に比べて発表が遅かったが、その理由は第三セクター化される青い森鉄道部分をどうするか、ということだったようである。東北新幹線八戸・新青森間開業にともなって、東北本線の八戸・青森間が青い森鉄道に移譲されるが、その結果八戸線と大湊線がJR在来線から孤立してしまう。この両線にも青春18きっぷで行けるように特別措置を検討していて、その調整が手間取ったようだ。
結果は、八戸・野辺地・青森の3駅で乗下車する限りは、青い森鉄道も乗車できるという措置になった。これは結構驚いた。青春18きっぷは、これまで第三セクター線に乗れるように措置されたことはないからである。そもそも、相当な割引の企画切符なのだから、大湊線や八戸線が孤立しても、その程度のことは放置しておけばよい、という気もした。
その代償、というわけではないだろうが、利用期間が10日間短縮されて、1月10日までとなった。が、これは仕方ないだろう。そもそも青春18きっぷは、学校休暇期間に、普通列車の有効利用として考え出された切符だ。1月10日以降も休みなのは、北海道などの学校だけだろう。
なんにせよ、廃止もウワサされていた青春18きっぷが存続したのは、利用者にはよいことだと思う。
JR各社のなかには廃止論もあるようだが、廃止したところで、利用者が特急や普通の切符に転移してくれる可能性は大きくない。バスなどに移るか、旅行に出ること自体をやめてしまう可能性が高い。ならば、廃止しないほうが、JRの収支にはプラスという判断が働いているのだと思う。
青春18きっぷパーフェクトガイド2010-2011