普通列車で東京から青森へ(2010冬北海道&東日本パス旅行記1)

「北海道&東日本パス」は、JR北海道と東日本、一部の第三セクターに7日間も乗ることができるきっぷである。その利用条件が2010年夏より緩和され、1枚1万円で7日間も普通列車乗り放題となった。さらに、追加料金を払えば「急行はまなす」の指定席や寝台車にも乗ることができるように改定された。

「はまなす」は、最後の「夜行客車急行」である。将来、東北新幹線が新函館まで開業すれば廃止されるのは確実なので、一度は乗っておきたいと思っていた。そして、これを機会東京から札幌まで北海道&東日本パスで行ってみようと思う。

「はまなす」は、青森~札幌を結ぶ急行である。青森発は22時42分で、これに間に合うには上野7時58分発の「快速ラビット」に普通列車に乗らなければならない。ただし、週末だけは途中で臨時快速に乗れるので、上野8時13分発の普通列車で間に合う。あるいは、渋谷8時02分発の湘南新宿ラインでもかまわない。僕が出発したのも週末だったので、最寄りの渋谷から湘南新宿ラインに乗車した。へたれな僕は、追加料金を払ってグリーン車に乗る。

当初10分ほど遅れていた湘南新宿ラインは、宇都宮に着く頃には遅れを取り戻した。湘南新宿ラインはしょっちゅう遅れるから、ダイヤに余裕を持っているのかも知れない。

宇都宮から黒磯へは5両編成の普通列車。ここから先はロングシートが基本である。

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たまたま鉄道全駅乗下車で有名なY氏と乗り合わせた。知り合いではないので声をかけるわけにもいかないが、行動がおもしろい人として知られているので、しばらく観察。でも、ノートパソコンを打ったり、文庫本を読んでたりして、ごく普通の人に見えた。ひょっとして、このまま札幌まで同じルートかな、と思ったが、仙台までであった。後でY氏のブログを見ると、鳴子方面に行ったらしい。

黒磯で乗り換え。20分の接続時間があり、駅そばを食べる。何しろ、この先乗り換え時間は八戸まで10分以下ばかりである。ここで食事をしないと、青森県までチャンスはない。そう考えているのは僕だけでないようで、駅そばはつかの間の大混雑であった。

黒磯からの郡山行きは、わずか2両編成。が、なんとか座れる。

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郡山で5分乗り換えで福島行きに。これも2両編成だったと思うが、なんとか座れる。郡山を過ぎると、雪景色になる。今年は雪が多い。

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なお、いちいち「○両編成」と書いているのは、この経路で旅をする人は結構いるので、その情報提供としてである。関係ない人は、読み飛ばしてください。

福島から仙台は「快速シティラビット73号」。週末だけの運転である。2両編成ながらセミクロスシート。途中4駅しか停まらないので、とても快適である。

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仙台では10分乗り換え。軽く何か食べたいが、10分では何もできない。何か買い込んで車内で食べたいが、車両はおそらくロングシートなので、車内でもぐもぐ、というわけにはいかない。結局、何も買わずに一ノ関行き列車に乗り込む。さすがに大都市仙台発で、この列車は大混雑である。ただ、混雑しはじめるのは発車5分前ほどからで、すぐに乗り換えて乗車したら、これも座れた。たしか3両編成だったと思う。

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一時間半ほどで一ノ関。16時22分着で、渋谷を出てから8時間が経過した。そろそろ疲れてきて嫌になるかと思っていたが、そうでもない。日本の列車はあんまり揺れないし、普通列車でも空調も快適で、座りさえすれば大して疲れない。

一ノ関から盛岡行きに乗り継ぎ。これも3両編成。こんな区間で3両もいるのかいな、と思うが、学校がある日は混雑するのかも知れない。この日は空いていた。

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予定では1時間半ほどで盛岡に着くはずだが、途中で雪が強くなり、5分ほど遅れて到着。時刻は18時を回った。すで日は暮れている。IGR線との本来の乗り換え時間は7分ほどしかないので、急ぐ。が、ここで盛岡でIGR線に乗り継ぐのは初めてなので、少し迷う。JRの改札を抜け、コンコースを歩き、左に曲がるとIGRの線の改札があった。JR線との接続を待って、5分ほど遅れて発車。

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2両編成の座席が埋まっているくらいの混雑だったが、盛岡郊外の滝沢までに半分は降りてしまった。その先は過疎地域で、ガラガラである。車内を見渡すと、途中からずっと同じ行程だった顔がちらほらある。2両編成や3両編成の列車に何度も乗り継いでいれば、だんだん顔見知りになっていく。

八戸19時54分着。ついこないだまで東北新幹線の終着駅だったところだが、いまは途中駅になってしまい、コンコースも閑散としている。ここでは23分の接続時間があり、黒磯以来初めて改札の外に出た。ここでさらに一本列車を遅らせても「はまなす」には間に合うので、いい店があれば食事をしようと思ったが、駅前にめぼしい飲食店はない。八戸の市街地は、ここから数キロ離れている。

東北新幹線の青森開業により、この先八戸-青森間はこの12月から青い森鉄道に移管された。これにともなって、八戸駅の改札も別になるのかと思っていたが、JRと共用であった。八戸駅自体は青い森鉄道の管理になったが、JR時代の自動改札機をそのまま利用している。

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最後の列車、19時14分青い森鉄道青森行きに乗る。真新しいステンレスの車両の2両編成であった。新幹線から乗り継いできた乗客も結構いて、それなりに混雑している。乗り継ぎ客は、三沢や野辺地にでも行くのだろう。

1時間半ほど乗車し、20時45分青森着。
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渋谷から12時間半あまり。

へとへとに疲れるかと思ったが、そうでもない。あまり混雑しなかったからだろう。もう少しピークの混雑時期になれば、もっと疲弊すると思われる。

改札を抜けると、青い森鉄道開業の結果か、構内構造が少し変わっている。全体に、コンパクトになった気がする。駅前広場も、新幹線開業にあわせて整備されていた。

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外に出てみると、雪がしんしんと降っている。北国に来た!という感じがしてよい。

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