函館本線の山線(長万部-小樽間)は、好きな路線の一つである。単線非電化で、峠をいくつも越えて進み、風景は美しく、運が良ければ羊蹄山の偉容まで望めてしまう。「本線」の名称を名乗っているが、実際は激しいローカル線であり、そのギャップもよい。
ということで、日高本線から札幌に戻り1泊した翌日、午前の列車で山線に向かった。
まずは、小樽に行き、11時21分発の函館本線倶知安行き1936Dに乗る。
車両は、キハ150とキハ40の2連であった。


キハ150のほうが新しいのに、くたびれて見えるのはなぜだろう。キハ150は、民営化後に製造された車両なので、コスト優先で安普請なのだろうか。
各ボックスに2~3人ずつくらいの乗客を乗せて出発。
余市までは海岸近くを走り、それほど難所もない。余市を出たところで、急に山深くなり積雪量が激増する。ここは銀山駅。雪に埋もれている。

小沢で待ち合わせのため6分ほど停車。
ここは、1985年に廃止された岩内線が分岐していた駅である。乗り換えたことがあるはずだが、まったく記憶にない。駅も1面2線に整理されていて、岩内線ホームは跡形もなかった。
あるいは、雪が溶けたら跡形くらいはわかるのかも知れないが、雪景色のなかではわからない。

小沢から先は、軽やかな下り傾斜になり、盆地に入る。遠くに羊蹄山が見えてきたら倶知安である。
雪が積もったホームから、羊蹄山の裾野だけが望めた。
北海道ローカル列車の旅