博多南線

博多-博多南 8.5km

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博多南線は特異な路線である。

もともと、山陽新幹線の回送線として建設された路線である。博多駅と博多総合車両所までを結ぶものだ。しかし、総合車両所近辺の住民や自治体から、回送線を営業線にして欲しいとの要望があり、1990年に旅客営業を開始した。そのため、車両も設備も新幹線なのだが、線路戸籍上の扱いとしては在来線になっている。一駅だけの路線だが、走る列車はすべて新幹線であり、乗客は必ず特急券を買わなければならない。

僕にとっては、九州最後の未乗線である。九州新幹線開業後にまとめて乗ってしまおう、と思っていたが、福岡に出張で訪れる機会があったので、乗ってしまうことにした。

博多南線は、ラッシュ時以外はほぼ1時間に1本の運転である。月曜日の博多発午前10時35分に乗る。この列車は「こだま号」として新大阪方面から到着して、そのまま博多南線に直通する。

やってきたのは500系である。「おまえも末端区間で在来線客を運ぶようになったか」とちょっと同情する。平日朝の下りとあって、車内はガラガラである。乗ってきたのは、僕のほかは清掃員ばかりであった。

博多駅を出ると、時速100キロくらいの巡行運転で、福岡の市街地を抜けていく。高架で揺れも少ない。こういう列車で毎日通勤している人は幸せだな、と思う。

途中で九州新幹線に直線をゆずり、分岐して車両所に入っていく。

博多南駅のホームは片側1線だけ。静かである。少ない乗客を降ろすとドアが閉まり、清掃員が車内清掃を開始する。折り返して、そのまま新大阪行きになるようだ。

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駅を出てみる。改札口があり、駅員がいて、キオスクまである。意外であった。もっと寂れた、新交通システムの郊外駅のようなものを想像していたが、それよりよほど活気がある。駅ビルがあり、駅前にはバスターミナルまであった。日中は1時間に1本とはいえ、ここは地域の交通拠点となっているようだった。

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折り返し列車は、行きとは比較にならないくらいの乗客である。1両だけ連結されている旧グリーン車の乗車口には列ができて席の奪い合いが起こっている。

特異でちょっと不思議な博多南線は、思った以上に繁盛しているようだ。


これで、JRの未乗線は留萌本線だけになった。いよいよ大詰めといいたいところだが、3月12日には九州新幹線が開業してしまう。そのため、未乗路線は2路線になるが、先に九州新幹線に乗り、最後は留萌本線の終着駅増毛で締めたいと思う。

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