3年前に登録が見送られた平泉は、構成遺産を絞っての再挑戦が実りました。前回は地域の政治的な問題で、郊外の「これが世界遺産?」と思われる遺跡群も構成遺産に入れてましたが、今回は中尊寺・毛越寺周辺に絞っています。最近の世界遺産候補は、「我も我も」的に構成遺産が増える傾向にありましたので、これはいい歯止めになると思います。
小笠原に関しては、その価値からすれば当然でしょう。
これからも船だけのアプローチに限定して、観光客が増えすぎないことを祈ります。
以下記事。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110507-00000015-jij-soci「平泉」「小笠原」登録へ=世界遺産、諮問機関が勧告―来月に可否決議・ユネスコ
時事通信 5月7日(土)5時40分配信
文化庁は7日、中尊寺金色堂をはじめとする平泉の文化遺産(岩手県)と小笠原諸島(東京都小笠原村)について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が、世界遺産リストに記載するよう勧告したと発表した。ユネスコは勧告に従う例が多く、世界遺産に登録される公算が大きくなった。
勧告を踏まえ、ユネスコは6月にパリで開かれる委員会で、登録の可否を決議する。登録されれば、平泉は世界文化遺産で国内12件目、小笠原は自然遺産で4件目。
平泉遺産の正式名称は「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群―」。国宝の金色堂がある中尊寺や平泉町の寺院などで構成する。
国際記念物遺跡会議(イコモス)は平泉の寺院や庭園について、浄土を表す資産として「顕著な普遍的価値」を認定した。ただ、奥州藤原氏の政務の場とされる柳之御所遺跡は「浄土思想との直接的な関連から価値は認められない」と指摘。同遺跡の除外を登録の条件とし、名称から「考古学的遺跡群」を削除するよう求めた。
一方、小笠原諸島は東京都心から約1000キロ南の聟島列島や父島列島など、大小約30の島々で構成。広さは陸地と海域で7940ヘクタール。希少な固有種が生息し、珍しい生態系を持つため「東洋のガラパゴス」とも呼ばれる。
諮問機関の国際自然保護連合は、隔離された環境でさまざまな進化を遂げた生態系が登録基準に合致すると判断。同じ起源の陸産貝類や植物が、環境の違いで多系統に分かれた過程を評価した。