ナイアガラ・フォールズNiagara Falls駅は、アメリカ側とカナダ側に一つずつある。アメリカ側からはニューヨーク行きが1日3往復出ているが、カナダ側からニューヨークに行く列車は1日1往復だけである。この列車がメイプルリーフ号Maple Leafで、ニューヨークとトロントを結んでいる国際列車である。ナイアガラ滝のカナダ側からニューヨークに行く場合は、この列車を使うほかない。
ナイアガラ滝の発車時刻は10時24分と使いやすい。ホテルで朝食を食べ、タクシーでVIAのナイアガラ・フォールズ駅に着く。煉瓦造りの駅舎がかわいらしい。

内部はこぎれいで洗練されている。

ナイアガラ・フォールズ駅前は閑散としている。

写真左は駅前ホテル兼レストランだが、ごらんのとおり、倒産している。かつては観光客でにぎわったのだろうが、いまは公共交通機関でナイアガラを訪れる人はごく少数。駅は滝から離れた町外れにあり、駅前ホテルの宿泊客など壊滅してしまったのだろう。
ヨーロッパではこういうことはないと思う。北米の鉄道離れは深刻である。
列車はほぼ定刻に到着する。国際列車だが、使用しているのはアムトラックの車両である。アムフリートⅠという客車のカフェカー1両、そしてアムフリートⅡという長距離用の客車のコーチ車が4両続く。カフェカーの半分がビジネスクラスになっている。それ以外は普通の座席車(コーチ)である。

列車は空いていて、ナイアガラ・フォールズから乗車したのも、30人くらい。座席はあまり埋まっていないまま、発車した。