ナイアガラ・フォールズ駅を出たメイプルリーフ号は、昨日降りたBuffalo Depew駅でシカゴからの路線に合流し、ニューヨークを目指す。
地理的には、オンタリオ湖の南の平原を抜け、エリー運河の南を経て、ハドソン川の支流のモホーク川に至る。そこから先は、川沿いに走ってニューヨークに向かう。

このあたりは、もうニューヨーク州なので、アメリカ東部である。目にはいるのは、廃墟の建物の多さである。たとえば、こういうの。

こんな建物ばかり、というわけではないのだが、アメリカでは古くなった建物をそのまま放置することが多いようにみえる。土地がありあまっているから、壊して建て直したりしないのだろうな。
15分ほどの遅れで、オールバニーAlbany-Rensselaer着。アメリカではじめて、高床ホームを見た。妙に緊張する。

駅舎も真新しい。2002年に新築されたものだそうだ。
オールバニーは、ニューヨーク州の州都である。そのためか、ここからニューヨーク方面は区間列車が頻発していて、およそ1~2時間に1本の運転がある。いよいよアメリカ東海岸の中心部に来た、という気がする。
Albany-Rensselaer駅はボストン方面とニューヨーク方面の分岐点でもある。ただし、ここからボストン方面に走る旅客列車は、レイクショアリミテッドLake Shore Limited1日1本だけである。
15分ほど遅れてオールバニーAlbany-Rensselaerを発車。ここから先は、ハドソン川の本流に沿って走る。右の窓からの景色が美しい区間である。

ニューヨークの郊外に入ると、降りる人が増えてきて、車内は空いてきた。
長いトンネルに入る。ハドソン川をくぐる川底トンネルである。ここを抜ければ、終点ニューヨークNew York駅である。ただ、列車の間隔が詰まっているらしく、終点ニューヨーク駅の直前で、「ホームに空きがない」とのことでしばらく停車。そして、ゆっくりゆっくりと動き出して、薄暗いニューヨーク駅に到着した。

夜10時すぎだというのに、ニューヨークは人が多い。駅構内も、駅前も、人だらけであった。

やった!東海岸だ!大陸横断だ!というほどの感慨はなく、むしろ夜遅いので早くホテルに逃げ込みたい。