学生の頃、アメリカにはアメリカ横断ウルトラクイズで訪れると決めていた。

さすがにニューヨークまで行けるとは思っていなかったが、運がよければ西海岸くらいまでは行けるだろうと思っていたし、僕は自分が運のいい人間だと思っていた。だから、ウルトラクイズでアメリカに行けると信じていたのである。今思えば、若いとは恐ろしい。
だが実際は、大学時代の夏は旅行や遠征に忙しく、ウルトラクイズどころではなかった。ようやく大学4年のときに初参加したが、第一問目で敗退してしまった。結局、参加したのはこの一度だけで、その2年後にウルトラクイズ自体が無くなってしまった。
思い返してみても、アメリカ横断ウルトラクイズは今も記憶に残る名作クイズ番組である。今回の旅の出発前も、家にあった古いビデオを見てみた。こんな壮大な番組は、いまのテレビ局が作ることは不可能だろう。昭和末期とは良い時代だったのだなあ、と過去を懐かしく振り返るほかない。
さて、2011年になり、ようやく僕はアメリカ合衆国を横断した。その旅行記は「
2011年アメリカ大陸横断鉄道旅行記」に書いた。
その旅の続きが、本編だ。ここから先は、東海岸のウルトラクイズゆかりの地と、鉄道に関する名所を訪問していこうと思う。アメリカ東海岸・鉄道とウルトラクイズ旅行記である。
まずは、ワシントンから。ワシントンでも何度かウルトラクイズのチェックポイントが設けられたが、なかでも第3回(1979年)は、なんとホワイトハウス前でクイズが行われた。このときの映像は、いまはもう見られないので、詳細はわからないが、ホワイトハウス南庭のエリプス広場だったという。
それがここ。

ちなみに、反対側にあるホワイトハウスはこちら。

次に、国会議事堂。

ここは第12回(1988年)の準々決勝が行われた。これは映像が残されている。
第12回アメリカ横断ウルトラクイズ第14チェックポイント・ワシントンなんと、国会議事堂の正面をクイズに使わせてもらっている。
今は、あり得ないだろう。
国会議事堂は予約して内部見学。ドーム下を見ることができたが、一番見たかった議場には入れてくれない。残念。

次は、鉄道関係の名所を巡ろう。まずは航空宇宙博物館。ここは、乗り物の展示が多くて楽しい。いろいろ見るものは多いけれど、気になったのはこれ。宇宙ステーションの内部ですね。

こんな小さいところに何日もいるのは、僕は耐えられないなあ。
そして、核ミサイル。核はもちろん抜いてある……だと思う。

鉄道関係では、アメリカ歴史博物館の蒸気機関車。1876年製だそうだ。カリフォルニアのサンタクルス鉄道で使われた。

こちらは、ノースカロライナで使われた1927年生の蒸気機関車。力感がすごい。

博物館を出て、ワシントンの地下鉄。シールドが美しい。最近の地下鉄かと思ったが、1970年代から80年代にかけて建設された区間が多く、それほど新しくもない。

トンネル内はあまりに暗く、車両の写真は撮れない。

最後に、ワシントンの滞在地はデュポンサークルDupont Circle周辺。大使館街で、日本にたとえれば麻布のような雰囲気。はっきりいってアメリカとは思えないほどの平和かつこぎれいな街並みだ。これほどスーツを着た人の多いアメリカの街を、僕は知らない。