山陰本線の余部橋梁が新橋に切り替えられたのが2010年8月。鋼製トレッスル橋の旧橋の美しさはよく知られているが、新橋については映像でしか見たことがない。それで、鳥取駅でレンタカーを借り、余部を経由して香住に向かうことにする。見物するには列車に乗るよりも、下から見上げた方が良い。
これが、現在の余部橋梁。

白いコンクリートの新橋の右手前に、旧余部鉄橋の一部が残されている。これは解体中なのではなく、橋脚3つだけが保存されているのだという。

どうしても古い余部鉄橋に目がいってしまうが、新橋もシンプルで美しい。これだけの細い橋脚で地震や風圧に耐えるのだから、現代の土木技術とはすごいと思う。機能美という言葉がぴったり来るような新余部橋梁である。
天気が悪いのに、観光客が結構多くいて、写真を構えていた。そのほとんどのお目当ては旧橋脚の残骸だけれど、あと数十年もすれば、この新橋も名橋脚として名を残すのではないか、とも思う。
余部鉄橋から香住へは高速道路が完成していて、10分ほどで着く。
市町村合併で、現在の町名は香美町というが、知名度のある香住の名前を残せば良かったのに、と思う。