鳥取空港に就航している航空路線は、羽田線が1日4便だけである。人口20万人という鳥取市の都市規模を考えればこんなものだろうと思う。

そのためか、国内線ターミナルはこぢんまりしている。出発ロビーはとても小さく、申し訳程度の売店が1つと、レストランが1軒あるだけだ。県庁所在地の空港にしては珍しいくらい質素で、古い施設を大切に使っているな、と思う。

……のだが、驚いたことに、この空港には国際線ターミナルがある。それも超近代的なビルだ。

念のために書くと、鳥取空港には国際線は就航していない。チャーター便がごくたまに来る程度である。
入ってみる。
1階はがらんとしたロビー。

2階もがらんとしたロビー。

一部は図書スペースになっていて、二人ほどのサラリーマンらしき人いる。飛行機の利用客ではなさそうだが、なにやら仕事を持ち込んで作業していた。
……図書館代わりのようである。
調べてみると、このターミナルができたのは1996年。ということは、計画されたのはバブル期であろう。バブル期に、国際線就航に備えてターミナルを建設した、ということだろうか。
ただ、この建物の名称は、正確には国際線ターミナルではなく「鳥取空港国際会館」なのだそうだ。
国際チャーター便に対応するための機能と、国際交流などのイベント・展示・研修等に対応する機能とを併せもった複合施設として建設されたという。
この「建設目的」を信じるかどうかはみなさんにお任せします、としか言いようがないけれど、これだけ使われてない施設を見ると、もったいないことこの上ない。手狭な国内線ターミナルを廃止して、「国際会館」に国内線ターミナルを移転したほうがいいと思うが、そうすることができない理由があるのだろうか。
謎である。
最後は謎に包まれたまま、東京行き最終便に乗ったのでありました。

これで2012年サンライズ松葉がに紀行は終了です。
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