
ニセコには4つのゲレンデがあり、それぞれ所有者が異なる。メインとなるのがグラン・ヒラフで、東急リゾートの所有。そのうちの花園地区は、オーストラリア資本の会社が買収して、さらにそれを香港資本が買収した。グランヒラフの西にあるのがニセコ・ビレッジ。かつてプリンスホテルの所有で「ニセコ東山」と呼ばれていたが、現在はマレーシア資本に移っている。その西にあるのがニセコ・アンヌプリ国際スキー場で、ここは一貫して北海道中央バス系列が運営している。
今回泊まる「ノーザンリゾートニセコ・アンヌプリ」は、ニセコ・アンヌプリ国際スキー場のゲレンデサイドのホテルである。もともとは「ホテル日航アンヌプリ」だったけれど、2007年に神戸の海運会社が買収した。こうしてみると、ニセコではゲレンデやホテルの経営者がコロコロ変わっている。
ホテル日航アンヌプリは泊まってみたいホテルだったけれど、昔は結構高いホテルだったので手が届かなかった。ところが、今回はツアーで2泊して、往復のバスや飛行機にリフト代を足しても4万円ちょっとである。ずいぶんと安くなった。

と思って、ホテルに着いてみて驚いた。ツアー代はたしかに安い。しかし、レストランが腰を抜かすほど高い。食べ放題のビュッフェが3700円、和食ダイニングのコースが5000円。ロビーラウンジではカレーが1300円。ホテル内はこの3つしか飲食できる場所がなく、近所にも食事できる店はほとんどない。要するに、宿代を安めにして、レストランで稼ぐ戦法なのですね。

うーむ、どうしようかと思ったが、和食ダイニングには単品メニューがあったので、そこで簡単に済ます。といっても、ビールを飲んだらちょっとした金額になってしまった。ビールの値段も、赤坂の上品なレストラン並みです。はい。
客層は、思ったよりも外国人はあまりいない。日本のリタイア組がメインである。外国人は、アジア系と欧米系のカップルと、リタイア組の欧米人くらいである。こういう独立系のホテルには、外国からのツアーがあまり組み込まれていないのだろうか。
ちなみに、ニセコの4つのゲレンデで、今回アンヌプリのゲレンデサイドに宿泊したのは、広い緩斜面が好きだからである。アンヌプリ国際の斜面は、上級者には退屈な斜面らしいが、僕くらいのなんちゃって中級者には、ちょうど良い。そして、スキー場ではゲレンデサイドのホテルが最強である。なるべくなら、重いスキーを担いで公道をえっちらおっちら歩きたくないおっさんなのであった。
(写真はすべてホテルホームページより)