吉田口五合目の標高は2300メートル。バスを降りるとひんやりとした空気が身を包みます。都内の暑さが嘘のようです。
ここで、高地順応のため1時間ほど滞在します。その間に食事を済ませ、出発準備を整えます。
それにしても、吉田口五合目は人だらけです。ちょうどこれから登る人が多い時間帯なのか、ツアー客が集合場所に集まってガイドの説明を聞いていたりします。

土産物屋に入ってみますが、物色しているのは外国人、とくにアジア系がほとんどです。日本人で土産物を探している人はほとんどいません。そのため、店内の表示も英語だったり中国語だったりで、日本語よりも外国語のほうが幅をきかせています。日本人は、こうした土産物屋は、もう「卒業」した人が多いから、こうなってしまうのでしょう。日本の観光産業の現状を垣間見た気がします。

もし、外国人がいなければ、こうした土産物屋の半分くらいは倒産しているんじゃないかと思います。そう考えると、外国人観光客というのは、日本の観光産業にとって本当に大事なのでしょうね。
ある土産物屋には、モンベルのミニショップがありました。種類は少ないですが、忘れ物をしたら購入できますね。登山靴まで置いてあります。

「みはらし」という店で豚焼き丼(800円)を食べます。味は、うーん、レトルトを温めたものっぽい。

飲み物の自動販売機もあります。150ミリリットルのペットボトルが200円。
富士山の山小屋では最低400円はするそうなので、1本ここで購入しておきます。もっと買っておきたいですが、そうなると荷物になりますので、兼ね合いがあります。ただ、飲料を登山の途中で購入できること自体は助かります。
富士山登山が簡単である理由は、このように途中で食糧や飲料を容易に入手できる点にあります。そのため、荷物を最小化できるのです。
今回、僕が持参した食糧は、「アミノバイタル」のゼリー2袋と、「スポーツようかん」が3つ、「ソイジョイ」が一つ、「森永キャラメル」1ケース。いずれも行動食です。飲料はミネラルウォーターとスポーツドリンクが500ミリリットルのペットボトル1本ずつ、計2本。食糧と飲料あわせても、重さ1.5kgにもなりません。行動食は2日ならこれで間に合うでしょうし、飲料は不足したら買っていきます。
持参してきたサポートタイツCW-Xを物陰で履き、軽く準備運動をして、いよいよ出発です。