ペンションロボのシャトルバス乗車記(チェコ・ビールと古城の旅行記11)



リンツからチェスキー・クロムロフへはペンションロボPension LOBOのシャトルバス。といっても、日本でいえばツアーバスか、白バスに限りなく近いものです。バス停があるわけではなく、事前にメールで予約した際は「リンツ中央駅のタクシープールの近くのパーキングエリアにて待て」というだけでした。

行ってみると、駅を出たすぐ正面にタクシープールがあり、その近くにパーキングエリアは確かにありました。しかし、バスはいません。約束の12時半になっても現れません。

乗客らしき人は他にもいて、タクシープールのあたりをうろうろしています。このバスは「地球の歩き方」にも紹介されていますので、日本人がほかにもいて、女子二人組が不安そうな顔をしています。「いい加減だなあ」と思いながらもしばらく待っていると、ようやく小型のバスが現れました。15分ほど遅れましたが、海外では「定刻」の範囲内でしょう。

乗客は日本人とタイ人がほとんどです。チェコは物価が安いからか、東南アジアからのツアー客が多いようで、この後もタイ人やベトナム人のグループはよく見かけました。

一番先頭に陣取って、景色を眺めます。

バスは、リンツを出ると幹線道路をしばらく走り、やがて山道に入り、チェコへの国境に向けてぐんぐんと標高を上げていきます。左右はなだらかな田園風景で、よく手入れされた畑が続きます。道路はきれいに舗装され、センターラインとサイドラインもくっきりと描かれています。


ところが、国境を越えてチェコに入ると、風景は一変します。左右に広がっていた田園は減り、かわりに荒れた森になります。道路の舗装は粗くなり、センターラインもありません。サイドラインの塗装も薄くはがれています。


オーストリアとチェコ。100年前まで、長い間同じハプスブルグ帝国だったはずです。それなのに、その後の歴史が数十年違うだけで、こうも景色は変わるものなのでしょうか。ちょっと驚きました。

ちなみに、オーストリアとチェコとの国境はノーチェックです。かつてはイミグレーションがあったのですが、いまはチェコもシェンゲン協定に加盟しているので、フリーパスになっています。

これが、かつてのイミグレーション跡のようです。


しばらく走ると、鉄道路線も寄り添います。オーストリア国鉄の分厚い道床と違い、薄ぺらいバラストに、か細いレールが乗っているだけです。


途中のロジュンベルグ・ナト・ヴルタヴォウRožmberk nad Vltavouの城。


ルートとしては、オーストリア126号、チェコ161号、163号、160号を抜けて走っていきます。チェコ国内の160号は、幹線道路とはいえないので、細い道路なのはやむを得ないのかもしれません。

そして、リンツ出発から1時間ちょっとで、チェスキー・クロムロフが見えてきます。

ペンションロボの前にバスは停車します。


リンツから1時間あまり。とても順調でした。

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かまくら・じゅん
旅人。旅行総合研究所タビリス代表。日本と世界の世界遺産、鉄道、島などを取材中。→詳しいプロフィール

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