北紋バス枝幸発紋別行き(オホーツク縦走バスの旅7)

道の駅おうむには、展望台があります。北の空にそびえ立つような展望台は、威圧感すらあります。展望室はガラス張りでオホーツク海が一望でき、とくに流氷の季節には名所となりそうです。


雄武でのバスの接続は良くありません。次のバスは15時20分で、1時間以上あります。この時間を利用して、展望台にエレベーターで登ってみました。展望室では、地元の高校生のカップル一組いて、立ちながら話をしています。


「流氷来る頃には、私もういないのよね」と女子。どうやら高校3年生で、就職のため早めに町を離れるようです。しゃべっているのはもっぱら女子で、男子は黙って聞いています。手もつながず、二人とも窓の外の遠くを眺めています。展望室には、僕のほかにはそのカップル一組だけ。青春の大事な一コマにお邪魔しているかのようで居心地が悪く、早々に退散しました。

道の駅を出ると、そこは広場になっています。かつての駅前広場のようで、その名残を探しますが、鉄道駅の面影はもうありません。

駅前通を少し歩き、また「セイコーマート」で飲み物を買い、道の駅に戻ります。次のバスまで時間がありますが、待合室で待つほかありません。

4番手となるバスは、北紋バス15時20分発紋別行きです。興浜南線の代替バス区間で、車種は三菱ふそうエアロスター。2005年頃に投入された形式のようです。僕を入れて乗客は8名。紋別までの運賃は1210円です。


すでに北海道の冬の日は傾き、周囲は暗くなり始め、バスの中の気温もどんどん下がっていきます。小さな停留所で乗客がぽつぽつと降りていきます。気温はマイナス10度くらいと思われますが、背を丸めて、家路を急いでいきます。


15時53分、興部着。定時より2分ほど遅れています。興部は、かつての興浜南線の起点で、名寄本線と接続する鉄道の要衝でした。今、跡地は道の駅となり、バス停留所も同居しています。しかし、このバスでは乗降はありませんでした。


興部から先は、旧名寄本線の代替バス区間になります。ここから紋別までは、オホーツク沿岸では比較的人口の多いエリアです。乗客もぽつりぽつりと乗ってきましたし、クルマの往来も増えてきました。

ところで、このバスは紋別ターミナルに16時30分に到着予定です。そこで遠軽行きに乗り継ぐのですが、遠軽行きバスは、わずか5分前の16時25分に紋別ターミナルを出発してしまいます。次のバスは17時20分発で、50分も待たなければなりません。そして、この17時20分発のバスは遠軽に18時15分に到着するのですが、同時刻にJRの網走行き特急が出発してしまい、これもタッチの差で間に合いません。鉄道時代ならあり得ない、なんとも意地悪な接続になっているのです。

なんとか5分の差を克服して、紋別16時25分発に乗れないか。検討してみたところ、望が出てきました。地図を見ると、紋別ターミナルは両バス路線が通る本町通より少し山側に入った位置にあります。つまり、紋別行バスと遠軽行バスは本町通とターミナルの間ですれ違う可能性があり、本町通りのバス停で乗り降りすれば、二つのバスが乗り継げるかもしれないのです。

僕は、おそるおそる「紋別発16時25分のバスに乗り継げないか」と運転手さんに尋ねました。すると、運転手さんはあっさり、「じゃあ、無線で連絡とっとくよ」と答えてくれました。「本町のバス停で少し待っててもらうので、降りたらすぐ前方停車中のバスに乗ってください」とのこと。

この後、運転手さんは心なしか飛ばし気味になり、オホーツク街道を疾走します。16時29分、本町4丁目到着。


バスターミナル方面へ曲がる交差点の手前のバス停で、ちょうど目の前を遠軽行のバスが曲がっていきました。遠軽行は、交差点の向こう側のバス停で停車し、ハザードランプを付けて待っていてくれます。僕は急いで交差点を渡り、それに飛び乗りました。

これが、第4ランナーの紋別16時25分発北紋バス遠軽行で、名寄本線代替バスです。

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