プロヴァンス観光の目玉が、リュベロン地方の小さな村めぐりです。リュベロンの村々は、『南仏プロヴァンスの12か月』がベストセラーになったことで、世界的に有名になりました。のどかな田園風景に溶け込んだ村の写真は、旅心をそそります。
そのリュベロンの中でもトップクラスに有名なのがゴルド。アヴィニョンの東約38kmにある城塞都市です。
レ・ボーを訪れた翌日、クルマでアヴィニョンを出発します。N7という広い幹線道路からD900号線に入るとリュベロン地方です。さらにD15という道路に入ってまっすぐ行くとゴルドです。1時間もかかりませんでした。
あいにくの雨。ゴルドは霞んでいます。しかし、その霞み方が神秘性をかもしていて、見惚れるような美しさです。

ケルト時代からの古い村で、11世紀に城塞が建てられました。第二次大戦中にはレジスタンスの拠点にもなったそうで、プロヴァンスののどかな情景とはそぐわないような「戦闘感」のある村です。
村の中心部は石畳の道に煉瓦造りの家が左右に並びます。急な坂道が転げるように空間に消えていて、天空にいるかのような気分になりました。

雨で散策を早めに切り上げざるをえなかったのが残念です。東洋人の観光客も多く、かなり観光化されている印象を受けました。