トワイライトエクスプレス・食堂車ダイナープレヤデス「フランス料理コース」(2013年トワイライトエクスプレス乗車記7)

トワイライトエクスプレスの食堂車「ダイナープレヤデス」のディナータイムは、17時30分~と、19時30分~の2回が設定されています。どちらも予約制で、事前にみどりの窓口でディナー券を購入しておかなければなりません。筆者が購入したときは、17時30分の回は満席で、19時30分の回の予約だけが可能でした。

トワイライトエクスプレスディナー

食堂車で食べられるのは「フランス料理」のみ。価格は12,000円。一切の選択肢はありません。「高いなあ」というのが正直なところですが、日本の寝台列車の食堂車を楽しめるのもあと1~2年。「これが最初で最後」という気持ちでフランス料理をいただくことにしました。フルコースディナーを食堂車で食べるのは、生まれて初めてです。

食堂車ダイナープレヤデスには10のテーブルがありますが、19時30分のディナーの客は6組。うち4組が一人客でした。たまたまかも知れませんが、一人客が多いのがトワイライトエクスプレス食堂車の特徴なのかもしれません。しかも、4人の1人客のうち2人は女性。「鉄子」の数も確実に増えているようです。

席に座るとドリンクのオーダー。筆者は最初に生ビール600円を注文。だいたい300mlくらいの小さなグラスです。瓶ビールは小瓶が600円。次にグラスワイン800円をお願いしました。ちなみに、ワインのハーフボトルが2000円くらいからです。

以下、メニューを説明書きとともにご紹介。

●鴨のフォワグラのテリーヌ リンゴのコンポートとポルト酒のゼリー添え
鴨のフォワグラはコニャックやマデラ酒、香辛料などに漬け込み、これを湯煎のオーブンで焼き上げます。りんごのコンポートやポルト酒のゼリーで層にして仕上げています。付け合せには真空調理した姫りんごやりんごのチップ、ミントの葉を添えています。ミントの爽快感が濃厚なテリーヌと非常に良く合います。

トワイライトエクスプレス フランス料理 先付け

●ベーコン風味の冬かぶらのスープ
旬のかぶらを使ったスープです。ベーコンは仕上げで漉してしまうため、中には入っていません。口に含んだ時に感じるかすかな燻製香がベーコンです。

トワイライトエクスプレス フランス料理 スープ

●メルーのオーブン焼き 根セロリ風味
日本の魚の「はた」はフランス語では「メルー」といいます。非常に種類が多い魚ですが、日本では高級魚とされています。低温のオーブンで柔らかく焼き上げ、アクセントにエスプレット唐辛子をふっています。ソースや付け合せには根セロリを使いました。

トワイライトエクスプレス フランス料理 魚

●黒毛和牛のステーキとトリュフを使った付合せ二種
黒毛和牛のフィレ肉を提供のタイミングに合わせて列車の中で焼き上げます。焼き上がったお肉はゆっくりと休ませ、余熱でじっくりと中まで火を通します。付け合せは下仁田ねぎとトリュフのカネロニ仕立てとエスカルゴバターで仕上げた堀川ごぼうとトリュフのクリーム煮です。

トワイライトエクスプレス フランス料理 肉

●生姜とパイナップル、ココナッツのアンサンブル、シャンパンゼリー、生姜とパインのシャーベット、ココナッツのムースとダクワーズ
相性のよい生姜、ココナッツ、パイナップルを組み合わせたデザートです。クープ(グラス)にはシャンパンのゼリー、ゴールデンパインのピューレ、生姜とパインのシャーベットを層にして盛り込んでいます。横に添えているのはココナッツのムース、ダクワーズ、ゴールデンパインのマーマレードです。食べ方に決まりはありません。色々な組み合わせを楽しんで下さい。

トワイライトエクスプレス フランス料理 デザート

●コーヒー、紅茶又はハーブティー
食後はRA認証(レインフォレスト・アライアンス)を受けているニカラグアのモニンボ農園のコーヒーで、1,250~1,350mの高地で栽培されています。やわらかな甘みと軽やかな酸味、焙煎によるコクがバランスよく口の中に広がります。

トワイライトエクスプレス フランス料理 コーヒー

パンは3種類が給仕されます。

トワイライトエクスプレス フランス料理 パン

メニューのチョイスは一切なし。フランス料理フルコース一本勝負、という「選択肢一切なし」が「ダイナープレヤデス」のディナーです。パンもたぶん、3つ以上のおかわりできなかったのだろうなあ。

味のレベルは、想像していたより高かったです。でも特徴的ではありません。選択肢がないぶん、全体に無難な食材を使い、万人受けする味にしている印象を受けました。

量は少な目で、フルコースといってもぺろりと平らげられる程度です。運動不足になりがちな車内で食べ過ぎるとよくないので、こんなものでいいでしょう。

美味しいお食事をありがとうございました。

日本の食堂車〔RM LIBRARY150〕

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