本州の人間は、函館まで来たら札幌はすぐだろう、と思いがちですが、実際はまだ300km以上あります。東京~名古屋に匹敵する距離ですから、まだまだ先は長いのです。トワイライトエクスプレスは速度も遅いため、五稜郭~札幌間で4時間34分もかかります。
函館付近は積雪があったのですが、駒ケ岳を超えて森に至ると雪はなくなりました。この先、一部エリアを除いては、終点札幌までほとんど積雪はありませんでした。秋冬の端境期の北海道では、エリアによってずいぶん積雪に差があるようです。函館に雪が積もっていて札幌に雪がないなんて、考えたこともありませんでした。これも本州の人間の思考回路ですね。

JR北海道のスマホページを見てみると、遅延は3時間との表示。実際はそれほど遅れてはいませんが、最大でそのくらい遅れていたのかもしれません。トワイライトエクスプレスの札幌行きは、ダイヤに余裕時間があまりないので、一度遅延したら回復は難しいのですが、函館本線に入ってから多少回復しているようです。

車内放送で、2時間以上の遅延のため、特急料金を払い戻す旨の説明がありました。きっぷを自動改札に入れないで、駅の窓口に申し出るよう伝えてくれています。22時間走行の列車が2時間遅れただけで特急券払い戻しとは、事業者に酷な制度だと思いますが、特急料金部分は3,150円。乗車券と寝台券をあわせた総額からすればそれほど大きな額ではありません。
筆者は、札幌からすぐ折り返して飛行機で帰京する予定でしたので、特急券の払い戻し分の半分は航空券の払戻手数料に消えてしまいました。おまけに、普通運賃でチケットを買いなおしましたから、「2時間遅れてラッキー」とは全く思いませんでした(笑)。
10時に、車内放送があり、コーヒーの販売で車内を回るとのこと。本来なら終点札幌に着いている時間ですが、まだ2時間以上かかりそうなので、コーヒー販売を始めた様子。食堂車の飲み物販売は11時まで継続するそうです。
10時01分洞爺着。客扱いをする北海道最初の駅です。ここで朝刊が積み込まれ、A寝台の各部屋に配られます。以前なら素晴らしいサービスでしたが、スマホで新聞がダウンロードできるいまとなっては、紙の新聞をもらってもざっと眺めるだけになってしまいました。
札幌着12時33分。定刻より2時間40分の遅れでした。総所要時間は24時間43分。

が、それよりも、無事着いたことに感謝しましょう。