相見積もりで、これだけ違う【リフォームは体験記6】

さて、話は内見時に戻ります。三井のリフォームは営業担当者が一級建築士を連れてきました。おお、たかがマンションの小さなリフォームに一級建築士ですか、とちょっと驚きました。スケルトンリフォームならともかく、部分リフォームでわざわざ一級建築士を投入しますか。このあたりで、大手としての付加価値を付けようという姿勢なのでしょう。

一方、東急リバブルが紹介してくれたリフォーム屋「X社」は、営業担当者が一人来て、いろいろと測っていました。どちらがいいのかは一概にいえません。一級建築士が来てくれるのは頼もしいですが、その費用も負担するとなるといらないかな、という気もしてきます。

2月下旬にマンションの引き渡しを受けた後、もう一度本格的に内部調査をしてもらい、正確な見積もりを出してもらいます。

先に見積もりを出してきたのは、X社。こちらの要望を踏まえた提案は平凡でした。見積もりには詳細な費用内訳が示されており、それの積み重ねが総額となっています。「雑費」という謎の項目があり、その金額がずいぶん高いのですが、監理費用や不動産会社への紹介料が含まれるようです。紹介料を払う代わりに、その不動産会社の保証が受けられる、という仕組みです。

見積書

三井のリフォームは最初に価格提示をせず、プランの提案を受け、こちらの希望を聞きつつ詳細を詰めていきます。X社に比べると、聞き取りや調査が綿密です。最終的にいただいた提案の練度は高く、こちらの要望を昇華させた秀逸なプランでした。

ただ、そこは三井のリフォーム、総費用の価格はX社に比べて3割程度高くなっていました。リフォームでの3割ですから、要するに100万単位で価格が違うわけです。

そして驚いたのが、見積もりの明細を提示してくれなかったこと。これは三井リフォームの方針らしいのですが、明細が見えないと、何にどれだけかかっているかがよくわかりません。これでは予算オーバーのときに、どの部分を削り、費用を削減するか、あるいは増やすかの検討もできません。

三井のリフォームの価格は、実際にかかる費用のほかに、手数料として10%、さらに設計料が3%乗ります。一級建築士まで連れてくるのですから仕方ないのですが、これでは設備を一つ入れるたびに、価格に13%も自動上乗せされてしまうので、なかなか厳しいものがあります。

X社も「雑費」と称する「手数料部分」はありましたが、8%程度でした。5%の差があると、価格が大きくなるほど、三井との差が開いていきます。作業工程の見積もり金額そのものも三井が高く、最終的に3割という大きな価格差になったようです。1割程度、他社より価格が高いことは想定していましたが、3割も高いと、さすがに選べません。

後で聞いたのですが、X社の「雑費」は、通常は10%とのこと。相見積もりだったので、8%に下げた、ということでした。一方、三井のリフォームの「手数料・設計料」も、多少は値下げ交渉することができそうでした。それでも基礎となる金額差も大きいので、最終的な価格差も大きくなります。

やっぱり相見積もりは大切です。最終的に、業者は総額の安いX社に決定。三井のリフォームは価格面以外では評判もいいし、できればお願いしたかったのですが、これだけ価格が違うと選べませんでした。

三井のリフォームには断りのメールを入れたところ、丁寧な返信をいただきました。価格以外はいい会社でした。
(つづく)

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